1. 導入:頑張れば頑張るほど、痩せにくくなる?
こんにちは、理学療法士トレーナーの古茶です。
「来月の結婚式までに5kg痩せたいから、夜はサラダだけ!」 「糖質は敵だから、ご飯は一切食べない!」
その強い意志は素晴らしいですが、残念ながらその努力は、あなたの身体を**「世界一燃費の良いエコカー(太りやすい体質)」**に改造しているようなものです。
体重計の数字は減るかもしれません。しかし、それは脂肪ではなく「筋肉」と「水分」が減っているだけ。 そして、普通の食事に戻した瞬間、以前よりも激しい勢いでリバウンドが襲ってきます。
なぜ「食べない」と太るのか? 生理学的なメカニズムを知れば、怖くて食事を抜くなんてできなくなります。
2. 一般論の否定:カロリー計算の落とし穴
「摂取カロリー < 消費カロリー」なら痩せる。 これは物理の法則として正しいですが、人間の身体は単純な計算機ではありません。 入ってくるエネルギーが極端に減ると、身体は生命の危機を感じ、「消費カロリー(基礎代謝)」を自動的に下げてバランスを取ろうとするのです。
3. 【最重要】メカニズム徹底解剖:ホメオスタシス(恒常性)の罠
① 筋肉の分解(糖新生) 脳はブドウ糖(糖質)を主なエネルギー源としています。 食事制限で糖質が入ってこないと、身体は自分の筋肉を分解してアミノ酸にし、それを糖に変えて脳に送ります(糖新生)。 筋肉は「基礎代謝のエンジン」です。これが減れば、当然太りやすくなります。
② 甲状腺ホルモンの低下 飢餓状態が続くと、代謝を司る「甲状腺ホルモン」の分泌が低下します。 これにより、体温が下がり、脈が遅くなり、全身が「省エネモード」になります。 今まで100のエネルギーを使っていた運動でも、70しか使わない身体になってしまうのです。
③ 脂肪蓄積酵素の活性化 さらに恐ろしいことに、飢餓状態ではリポプロテインリパーゼなどの「脂肪を溜め込む酵素」が活性化します。 「次いつ食べ物が入ってくるか分からないから、入ってきたら全部脂肪にして蓄えておこう!」 身体がそう判断するのです。
4. セルフチェック:あなたの代謝は落ちていませんか?
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手足が以前より冷えやすくなった。
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立ちくらみがする。
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肌が乾燥し、髪がパサつく。
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イライラしやすくなった。
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少し食べただけで体重がポーンと増える。
これらに当てはまる場合、過度なダイエットで代謝機能が低下している可能性大です。
5. パルク式解決策:食べて燃やすボディメイク
当サロンのパーソナルトレーニングでは、食事を抜くことは推奨しません。
① タンパク質の確保(PFCバランス) 筋肉を守るために、体重×1.5g〜2.0gのタンパク質を摂取します。 (例:体重50kgなら75g〜100g)
② 糖質のタイミング摂取 糖質は敵ではありません。トレーニング前後の「ガソリン」として必要です。 運動する日はおにぎりを食べ、動かない日は減らす。このメリハリが代謝を高く保ちます。
③ 大筋群のトレーニング スクワットやデッドリフトなど、大きな筋肉を使うトレーニングで、下がってしまった基礎代謝を物理的に底上げします。
6. 【有料級】セルフケア・マニュアル
食事の前の「代謝アップ・スクワット」です。
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食事の直前に行います(インスリン感受性を高めるため)。
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足を肩幅より少し広く開き、つま先を外に向けます。
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背筋を伸ばしたまま、お尻を深く落とします。
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ゆっくりと立ち上がります。
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これを20回×2セット行い、心拍数を少し上げてから食事を摂りましょう。食べたものが脂肪になりにくくなります。
7. よくある質問 (FAQ)
Q1. 夜8時以降は食べないほうがいいですか? A. 理想的ですが、仕事で遅くなる場合は仕方ありません。その場合、消化の良いもの(お粥やスープ、白身魚)を選び、脂質を控えるようにすれば大丈夫です。
Q2. プロテインは飲んだほうがいいですか? A. 食事で肉や魚が不足しがちな場合は、非常に有効なサプリメントです。特にトレーニング直後や朝食時に飲むのがお勧めです。
Q3. チートデイは必要ですか? A. 停滞期(代謝が落ちて体重が減らなくなった時期)には有効です。あえて大量にカロリーを摂取することで、「飢餓状態ではない」と脳を騙し、再び代謝を上げることができます。ただし、やり方を間違えるとただの暴飲暴食になるので注意が必要です。
Q4. 有酸素運動と筋トレ、どっちが痩せますか? A. 長期的には「筋トレ」です。有酸素運動はその場のカロリー消費には優れていますが、やりすぎると筋肉も分解してしまいます。筋トレで代謝のベースを上げつつ、補助的に有酸素を行うのが最強です。
Q5. お酒は飲んでもいいですか? A. 蒸留酒(ウイスキー、焼酎)ならOK…と言いたいところですが、アルコール分解中は脂肪燃焼がストップします。痩せたい期間だけは、できるだけ控えるか、ハイボール1〜2杯程度に留めるのが無難です。
8. まとめ・行動喚起
「食べないダイエット」は、未来の自分への借金です。 いつか必ず、リバウンドという高い利子をつけて返さなければならなくなります。
しっかり食べて、しっかり動く。 当たり前のようですが、これが最短で美しい身体を作る唯一の道です。
一人で食事管理をするのが不安な方。 理学療法士があなたのライフスタイルに合わせた無理のないプランを提案します。
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