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導入 (Introduction)
スーパーでの買い物中、カートを押している時は平気なのに、駐車場まで歩いて戻ろうとすると、ふくらはぎがダルくなって足が前に出なくなる。
近所の散歩も、途中の公園のベンチで休まないと続けられない。
「歳だから仕方ない」
「病院ではもう手術しかないと言われた」
あなたを苦しめているこの症状は、「間欠性跛行(かんけつせいはこう)」と呼ばれます。
脊柱管狭窄症(せきちゅうかんきょうさくしょう)の典型的なサインです。
しかし、ここで一つ重要な問いがあります。
その足のしびれや冷たさは、本当に「腰の神経」だけが原因でしょうか?
実は、足の「血管の詰まり(動脈硬化)」が原因で、同じような症状が出ることがあるのです。
この記事では、脊柱管狭窄症の正体と、見逃されやすい「血管性」との見分け方、そしてどちらの場合でも有効な血流改善アプローチをお伝えします。
一般論の否定 (The Antithesis)
「腰を反らす体操」は逆効果!
腰痛には「マッケンジー法(腰を反らす)」が良いとよく言われますが、脊柱管狭窄症に限っては、腰を反らすのは厳禁(NG)です。
むしろ、悪化させます。
脊柱管狭窄症は、神経の通り道(脊柱管)が狭くなっている状態です。
解剖学的に、背骨は「反らすと狭くなり、丸めると広がる」という構造をしています。
だから、あなたは無意識に前かがみ(カートを押す姿勢)になると楽に感じるのです。
テレビの健康番組を鵜呑みにして、一生懸命腰を反らすストレッチをしていませんか?
それは、傷口に塩を塗るようなもの。
正しい対処法は、「腰を丸めるための柔軟性」を作ることなのです。
【最重要】メカニズムの徹底解剖 (Deep Dive)
2つの「間欠性跛行」を見極めろ

歩くと痛くなり、休むと治る。同じ症状でも、原因が全く異なる2つの病態があります。
- 神経性跛行(脊柱管狭窄症):
- 原因: 背骨(腰椎)の変形や黄色靭帯の肥厚により、脊柱管の中の「馬尾神経(ばびしんけい)」が血流不足(虚血)になること。
- 特徴: 前かがみで休むとすぐに回復する。 カートや自転車ならいくらでも大丈夫。姿勢によって症状が変わる(Posture-dependent)[1]。
- 血管性跛行(閉塞性動脈硬化症: ASO):
- 原因: 足の動脈が動脈硬化で詰まり、筋肉に酸素がいかなくなること。
- 特徴: 姿勢は関係ない。 前かがみになっても、立ったままでも、とにかく「足を止めて休む」と回復する。足が冷たく、脈が触れにくい。
この2つは併発していることも多いですが、リハビリの方針が異なります。
神経性の場合は「姿勢改善(反り腰の修正)」がメインになります。
神経が「酸欠」で悲鳴を上げている
脊柱管が狭くなると、神経そのものが圧迫されるだけでなく、神経に栄養を送る微細な血管も圧迫されます。
歩行中は神経の活動量が増え、より多くの酸素を必要とします。
しかし、圧迫のせいで供給が追いつかず、神経が「酸欠」状態になります。これが痺れや痛みの正体です[2]。
休むと需要が減り、血流が戻るので、また歩けるようになるのです。
セルフチェック (Self-Screening)
あなたのタイプはどっち?簡易チェックリスト。
【ケンプ・テスト(脊柱管狭窄症チェック)】
- 立った状態で、腰を斜め後ろに反らします(痛い足側へ)。
- 足にビリビリと痺れが走る → 神経性(脊柱管狭窄症)の可能性大。
【ABIチェック(血管性チェック)】
- 仰向けに寝ます。
- 足の甲(足背動脈)または内くるぶしの下(後脛骨動脈)に手を当てて脈を探します。
- 脈がドクンドクンと触れない、または非常に弱い → 血管性(ASO)の可能性あり。循環器科へ。
パルク式解決策 (The Solution)
神経性の狭窄症に対して、「手術なし」で歩行距離を伸ばすための3ステップです。
Step 1. 「反り腰」を治す(骨盤後傾エクササイズ)
狭窄症の方の多くは、反り腰で脊柱管を常に狭めています。
お腹のインナーマッスル(腹圧)を高め、骨盤を少し後ろに傾けるポジションを覚えることで、脊柱管のスペースを広げます。
Step 2. 股関節の伸展可動域を出す
股関節が硬くて後ろに伸びない(伸展できない)と、歩く時に腰を反らして代償してしまいます。
腸腰筋(太ももの付け根の前側)をストレッチし、「腰を反らさずに足を後ろに蹴る」動きを獲得します。
Step 3. インターバル・ウォーキング
「痛くなるまで歩く」のはNGですが、「痛くなる一歩手前で休む」を繰り返すことで、心肺機能と血流を改善させます。
1. 3分歩く
2. 1分座って休む(前かがみ)
3. これを5セット繰り返す
このリハビリを続けることで、毛細血管が発達し、神経への血流が増加します。
【有料級】セルフケア・マニュアル (Action Plan)
【脊柱管拡大・祈りのポーズ】
脊柱管を物理的に広げ、神経の圧迫を解放する最強のポーズです。
- 正座になります。
- そのまま上半身を前に倒し、床におでこをつけます(子供のポーズ)。
- 両手をできるだけ遠くに伸ばし、背中全体を丸くカーブさせます。
- この状態で深呼吸を1分間。
背中の筋肉が引き伸ばされ、背骨の隙間が広がるイメージを持ってください。
朝起きた時や、散歩から帰ってきた後に必ず行ってください。
よくある質問 (FAQ)
Q1: 手術をした方がいいのでしょうか?
A: 「排尿障害(おしっこが出にくい)」や「足の力が全く入らない」場合は手術の絶対適応ですが、それ以外は保存療法(リハビリ)でも改善の余地があります。手術をしてもシビレが残るケースもあるため、まずはリハビリを3ヶ月試すことも選択肢としてあります。
Q2: 自転車は乗ってもいいですか?
A: はい、自転車は前かがみの姿勢になるため、狭窄部位が広がり、症状が出にくいです。良い有酸素運動になりますので、推奨します。
Q3: カイロプラクティックで骨を矯正してもいいですか?
A: 狭窄症に対して、強い力で腰を捻るような矯正(アジャスト)は非常に危険です。神経症状を悪化させるリスクがあるため、避けてください。ソフトな手技であれば問題ありません。
まとめ・行動喚起 (Conclusion & CTA)
「もう旅行には行けない」「孫と散歩もできない」
そんな風に人生を諦める必要はありません。
脊柱管狭窄症は、確かに加齢による変化ですが、「症状が出ない体」にコントロールすることは可能です。
血管の問題なのか、姿勢の問題なのか。当店で評価をしましょう。
あなたの「歩きたい」という気持ちを、理学療法士が全力でサポートします。
▼参考文献
[1] Porter SB. Spinal stenosis and neurogenic claudication. Spine. 1996.
[2] Kobayashi S et al. Pathomechanism of neurogenic intermittent claudication in lumbar spinal canal stenosis. Spine J. 2015.
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