スクワットで膝が痛くなる人へ:9割が間違えている「お尻」の使い方

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導入:スクワットは「膝の運動」ではありません

「健康のためにスクワットを始めたら、逆に膝を痛めてしまった」
という相談をよく受けます。
「スクワット=膝の曲げ伸ばし」だと思っていませんか?

理学療法士として断言します。正しいスクワットは「股関節の運動」です。
膝が痛くなるのは、あなたの筋力不足のせいではなく、物理的に膝が壊れるフォームで動いているからです。

今回は、パーソナルトレーニングでも最初に指導する「膝を痛めないスクワット(ヒップヒンジ)」の極意を解説します。

1. 膝を壊す「ニー・ドミナント(膝優位)」フォーム

鏡の前でスクワットをしてみてください。
しゃがみ始めた瞬間、膝が先につま先より前に出ていませんか?

膝が前に出ると、体重の負荷はすべて「膝のお皿(膝蓋大腿関節)」にかかります。
これを「ニー・ドミナント」と呼びます。大腿四頭筋(前もも)ばかりが太くなり、膝下の靭帯や軟骨には強烈な剪断力(せんだんりょく)が加わります。これでは回数を重ねるごとに膝を削っているようなものです。

2. 正解は「お尻を後ろの椅子に座らせる」動き

膝を痛めないためには、「ヒップ・ドミナント(股関節優位)」に変える必要があります。

魔法の動き「ヒップヒンジ」

股関節(Hip)を蝶番(Hinge)のように折り曲げる動きです。

  1. 足は肩幅より少し広く開く。
  2. 膝を曲げる前に、お尻を後ろに引く。
    (後ろにある透明な椅子にお尻を乗せるイメージ)
  3. お辞儀をするように上半身を前傾させる。
  4. 結果として、膝が勝手に曲がる。

この順番が重要です。「膝から曲げる」のではなく「お尻を引いたら膝が曲がった」が正解です。

できない人のための練習法:ボックススクワット

実際に後ろに椅子やベンチを置いて練習しましょう。
1. 椅子の前に立つ。
2. お尻を椅子にタッチさせるようにしゃがむ(座り込んでOK)。
3. 座った状態から、お尻の力で立ち上がる。

これなら、怖がらずに重心を後ろに預ける感覚が掴めます。

3. 前ももではなく「裏もも・お尻」に効いているか?

正しいフォームでスクワットができると、終わった後に疲れるのは、膝の上(前もも)ではなく、お尻(大殿筋)と太ももの裏(ハムストリングス)であるはずです。

現代人はこの「体の後ろ側の筋肉(ポステリア・チェーン)」が圧倒的に弱っています。
ここが使えるようになれば、膝の負担が減るだけでなく、ヒップアップ効果も代謝アップ効果も倍増します。

まとめ

「回数」よりも「フォーム」です。
間違ったフォームで100回やるより、正しいフォームで10回やる方が効果も高く、怪我もしません。

もし、「自分のお尻が正しく引けているかわからない」「どうしても膝が出てしまう」という方は、一度プロのフォームチェックを受けることをお勧めします。
当院のパーソナルトレーニングやAI分析では、1ミリ単位でフォームの修正を行います。一生モノの「正しい体の使い方」をインストールしましょう。

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