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皆さんどれくらいの速度で歩いてますか?
患者さんに、早歩きをしてもらおうとすると、意外とできないことが多いです。
この早歩き、意外と筋力を使うんです。
特に、高齢者の方は、リズムよく運動を行なうことが難しい方が多いです。
リハビリでも使われる、早歩きどういった効果があるんでしょうか。
意外な効果が多くありますので、紹介していきます。
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早歩きの効果 『体が整う』
冒頭に書いた、リハビリの一場面としても使用する早歩き。
歩行するだけで、かなり体には良い効果があります。
早歩きでは、通常より速く移動するため、筋力を多く使用します。
その結果、いつもより歩幅が増えます。この歩幅の増加が、重要になってきます。
なぜなら、歩幅の大きさと老化には相関があるからです。
歩幅が狭くなっているような人は、もしかしたら老化の始まりかもしれません。
もちろん、老いは誰にでも起こるものですからそれに抗うことはできません。
しかし、早すぎる老化はある程度自分で注意することで防ぐことが可能なはずです。
自分の歩きを今一度見直してみてください。
もしかしたら、以前より歩幅が狭くなり、歩く速度が以前より遅くなっているかもしれません。
高齢者は歩く速度を歩数で稼ぐ
歩くときには、一般の成人は歩幅をあげることで、速度を変えています。
しかし、歩く速度を変えるとき高齢者は異なった方法をとるんです。
高齢の方が、早歩きをしようとすると、歩幅を上げるのではなく、歩数をあげるんです。
これは、筋力低下により起こります。
老化に伴い、歩行速度に適応できず、関節の可動域も低下しているため、歩数をあげて歩行しようとするんです。
この、歩幅は何が重要かというと、腸腰筋という筋肉が関わってきます。
腸腰筋は、大腰筋と腸骨筋で構成されています。
この『大腰筋』これだけで本が出るほど、大事な筋肉の1つだと言われています。
この筋肉は、横隔膜にもつながっており、きちんと活動できていないと、呼吸も制限してしまうことにつながります。
また、この筋肉が短縮してしまうと、いわゆる背中が曲がった状態になってしまいます。
骨盤を立てるというのが難しくなってしまいます。
反対にこの大腰筋がうまく使われる歩行ができると、体が自然と整うようになります。それは、上記に書いた、横隔膜とも関連があるんです。
大腰筋の役割
引用:ビジブルボディ
この画像の筋肉が腸骨筋、大腰筋です。
腰から大腿骨まで長い筋肉なので、この筋肉がこのまま短縮すると腰が曲がるのは、容易に想像できますよね。
この『大腰筋』。
うまく活用することで、良い効果が得られます。
活用するには、股関節を後ろに伸ばさないといけません。
それを行うのに、早歩きが手っ取り早いんです。
股関節の前への刺激をリズムよく入れていくことで、股関節が動くことを実感してください。この、股関節の前の伸びが重要になります。
筋肉はある程度伸ばされてからの方が、力の発揮効率が良いのです。
そのため、早歩きをするときに股関節を大きく動かすことを意識し、筋肉を伸ばすことを意識すると効率良く、歩行ができます。
この筋肉をうまく使えると、前述した横隔膜にも影響します。
横隔膜は息を吸うときに使う筋肉ですが、この筋肉がうまく働くようになると、呼吸が楽に行えるようになります。
呼吸が安定すると、自然と腹圧が上がり、腹部に適度な張りが生まれるので姿勢が良くなるんです。
姿勢が整った状態で、運動をすることで運動効率も良くなり、身体に負担なく運動ができるようになります。
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早歩きで、入院リスクが軽減する?
歩行速度についてのニュースがあったので紹介します。
kenko100.jp
出典元:メディカルトリビューン
歩行速度と、入院の関連を調査しています。
調査を行った3年間で少なくとも1回入院したのは、「低速グループ」では51%にあたる182人で、「中速グループ」では44%にあたる160人、「高速グループ」では31%にあたる110人と、歩行スピードが上がるにつれて減少していた。それぞれの患者の入院期間も、順番に23日、14日、9日と、歩行スピード上昇に伴って短くなっていた。
出典元:メディカルトリビューン
歩行速度の違いによって、入院するリスクが下がるのであれば、是非取り入れていきたいですよね。
上記に書いた意外にも、早歩きの効果はたくさんあるものです。
ただ普通に散歩するのも、精神の健康にいいのですが、身体の健康のためにも早歩きを取り入れてみてください。
速く移動できるし、体が整うし、ちょうど良い運動になる。
いいことづくしです。
一人で歩くのが、嫌な人は、こういった取り組みもあります。
若い人たちでもイベントが多くあるようですので、探してみてください。
歩行能力と病気との関連性
ここまで、歩くことによる効果についてお伝えしました。
実際に研究ではこのように言われているんです。
わが国の前向き大規模コホート研究であるJapan Collaborative Cohort(JACC)研究から、高齢者における肺炎死亡リスクが、心血管疾患の既往の有無によらず、1日1時間以上の定期的なウォーキングによって低下する可能性が示唆された。
出典元:ケアネット
歩くだけで肺炎の予防ができるということですね。
肺炎は日本人の死因第3位ということでも知られています。(2018年9月時)
やはり、運動を続けておくことはとても重要なんです。
普段の通勤、遊びに行くときに少し意識して歩行するだけでも大きく違うということですね。
みなさんも、健康を意識して生活し、楽しい人生を作っていきましょう!
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