夜中に足がつって目が覚める…「こむら返り」の原因と予防マグネシウム

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はじめに:誰もが経験する「足がつる」恐怖

「夜中に突然、ふくらはぎが石のように硬くなって激痛が走る」——この経験をしたことがない人の方が少ないのではないでしょうか?

「こむら返り」は、日本人の約60%が経験すると言われています[1]。特に50歳以上では、約33%が月に1回以上のこむら返りを経験しています。

「運動不足だから」「歳だから」で片付けられがちですが、実はミネラルバランス、水分量、筋肉の状態が複雑に絡み合っています。

当店では、袖ケ浦市内の方から「毎晩のように足がつって眠れない」という相談を受けることがあります。理学療法士の視点から、こむら返りの原因と科学的な予防法をお伝えします。


一般論の否定:「ストレッチすれば大丈夫」は不十分

「こむら返りはストレッチで予防できる」——これは半分正解ですが、半分足りません

ストレッチだけでは防げない理由

  1. ミネラル不足が原因の場合:筋肉がストレッチされていても電解質異常で痙攣は起きる
  2. 脱水が原因の場合:いくら柔らかくても水分が足りなければ筋肉は正常に働かない
  3. 神経の興奮が原因の場合:末梢神経の過剰興奮にはストレッチだけでは対応できない

つまり、こむら返り予防は「ストレッチ+栄養+水分+生活習慣」のトータルケアが必要なのです。


【最重要】こむら返りのメカニズム:解剖学的視点

1. 筋肉の収縮と弛緩の仕組み

正常な筋肉の動き:

  1. 脳から「収縮せよ」の信号が送られる
  2. カルシウムイオンが筋小胞体から放出される
  3. アクチンとミオシンが結合して筋肉が収縮
  4. マグネシウムの作用でカルシウムが回収される
  5. 筋肉が弛緩(リラックス)する

こむら返りが起きるとき:

  • ステップ4のマグネシウムが不足すると、カルシウムが回収されず、筋肉が収縮したままになる
  • これが「つる」状態=筋痙攣(きんけいれん)です[2]
図解

2. 夜間に起きやすい理由

なぜ寝ている間に足がつるのか?

  • 就寝中の脱水:6〜8時間の睡眠中に約500mlの水分を失う[3]
  • 末梢循環の低下:横になると下肢の血流が減少
  • 体温の低下:冷えは筋肉の過緊張を招く
  • つま先が下を向く姿勢:ふくらはぎが短縮位になる

3. 電解質と筋痙攣の関係

筋肉の正常な機能に必要な電解質:

| 電解質 | 役割 | 不足すると |
|—|—|—|
| マグネシウム | 筋弛緩、神経伝達の安定 | 筋痙攣、こむら返り |
| カリウム | 筋収縮の調節、細胞内水分バランス | 脱力感、不整脈 |
| カルシウム | 筋収縮のトリガー | 手足のしびれ、痙攣 |
| ナトリウム | 細胞外水分バランス、神経伝達 | 筋力低下、倦怠感 |

特にマグネシウムは現代人が最も不足しやすいミネラルです。厚生労働省の調査では、日本人のマグネシウム摂取量は推奨量の70〜80%にとどまっています[4]。


セルフチェック:あなたのこむら返りリスクは?

以下の項目に当てはまるものはありますか?

  • [ ] 月に1回以上こむら返りを経験する
  • [ ] 寝る前にあまり水を飲まない
  • [ ] 野菜や海藻をあまり食べない
  • [ ] 冷え性で足先が冷たい
  • [ ] 立ち仕事や長時間歩行が多い
  • [ ] 利尿作用のある薬やカフェインを多く摂る

3つ以上当てはまる場合、こむら返りが起きやすい体質です。


パルク式解決策:こむら返り予防の4本柱

柱1:マグネシウム補給

食事からの摂取がベスト:

  • ナッツ類:アーモンド(30g中80mg)
  • 海藻類:ひじき、わかめ
  • 豆類:納豆、豆腐
  • 濃い緑の野菜:ほうれん草、ブロッコリー
  • にがり入りの塩:調理に使う

サプリメントの活用:

  • マグネシウムのサプリは、就寝前に200〜400mgが目安
  • クエン酸マグネシウムグリシン酸マグネシウムが吸収率が良い[5]
  • 酸化マグネシウムは下痢を起こしやすいので注意

柱2:水分管理

日中の水分摂取:

  • 1日1.5〜2リットルの水分を目標
  • コーヒーやアルコールは利尿作用があるため、追加で水を飲む
  • のどが渇く前に飲むのがポイント

就寝前の水分摂取:

  • 寝る30分前にコップ1杯の水
  • トイレが心配な方は、半杯でOK
  • 電解質を含むスポーツドリンクも有効

柱3:就寝前ストレッチ

ふくらはぎストレッチ(腓腹筋):

  1. 壁に手をつき、片足を後ろに引く
  2. かかとを床につけたまま、膝を伸ばして20秒キープ
  3. 左右各3セット

ヒラメ筋ストレッチ:

  1. 同じ姿勢で、後ろの足の膝を軽く曲げて20秒キープ
  2. 奥のヒラメ筋に伸びを感じる
  3. 左右各3セット
図解2

柱4:冷え対策

就寝時の足の冷え予防:

  • レッグウォーマーを使用(靴下は足先の放熱を妨げるのでNG)
  • 寝る前の足湯(38〜40度で10分)
  • 布団乾燥機で布団を温めておく

 


【有料級】つった時の正しい対処法

1. パニックにならない

  • まず深呼吸して落ち着く
  • 痛みは通常1〜3分で収まる

2. ゆっくりストレッチする

  • つま先をすねの方向にゆっくり引く
  • 急激に引っ張ると筋断裂のリスクがある
  • タオルを足にかけて引くのも有効

3. マッサージ

  • 痙攣が収まったら、ふくらはぎを優しくさする
  • 末梢から中枢に向かって(足首→膝方向)
  • 強く揉まない

4. 頻発する場合は受診を

  • 週3回以上つる場合は医療機関を受診
  • 糖尿病、甲状腺機能低下症、腎疾患が隠れている可能性
  • 服用中の薬(利尿剤、スタチン系薬)が原因の場合も[6]

よくある質問(FAQ)

Q1. バナナを食べれば予防できますか?

A. バナナにはカリウムが豊富ですが、こむら返りの主因はマグネシウム不足であることが多いです。バナナだけでなく、ナッツや海藻もバランスよく摂ることが大切です。

Q2. 筋トレをすれば予防できますか?

A. 適度な筋力強化は予防に役立ちます。特にカーフレイズ(つま先立ち)でふくらはぎの持久力を高めることが効果的です。ただし、過度な筋疲労は逆にこむら返りを誘発するので注意[2]。

Q3. 漢方薬(芍薬甘草湯)は効きますか?

A. 即効性が高く、頓服として有効です。研究でもその有効性が報告されています[7]。ただし、甘草成分の副作用(偽アルドステロン症)があるため、毎日の常用は医師の指示のもとで行ってください。

Q4. 妊娠中は特につりやすいですか?

A. はい、特に妊娠後期に多いです。胎児の成長に伴うミネラル消費、血液量の増加、下肢への圧迫が原因です。マグネシウムの補給と、就寝前のストレッチが推奨されます[1]。

Q5. 足以外の場所もつることがありますか?

A. はい、手や首、背中もつることがあります。同じメカニズムで起こります。全身性にこむら返りが起きる場合は、電解質異常や全身疾患の可能性があるため受診をおすすめします。


まとめ・CTA:今夜から始める「つらない体」づくり

こむら返りは「体からのSOS」です。大切なのは:

  1. マグネシウム補給:ナッツ・海藻・豆類を意識して摂る
  2. 水分管理:寝る前にコップ1杯の水
  3. ストレッチ:腓腹筋とヒラメ筋を寝る前に伸ばす
  4. 冷え対策:レッグウォーマーで足を冷やさない

「夜中に足がつって眠れない」と悩んでいる方、まずは今夜の寝る前にコップ1杯の水とストレッチから始めてみませんか?

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▼参考文献
[1] Allen RE, Kirby KA. Nocturnal leg cramps. Am Fam Physician. 2012;86(4):350-355.
[2] Schwellnus MP. Cause of exercise associated muscle cramps (EAMC) — altered neuromuscular control, dehydration or electrolyte depletion? Br J Sports Med. 2009;43(6):401-408.
[3] Popkin BM et al. Water, hydration, and health. Nutr Rev. 2010;68(8):439-458.
[4] 厚生労働省「日本人の食事摂取基準 2020年版」
[5] Garrison SR et al. Magnesium for skeletal muscle cramps. Cochrane Database Syst Rev. 2012;(9):CD009402.
[6] Katzberg HD. Neurogenic muscle cramps. J Neurol. 2015;262(8):1814-1821.
[7] Hyodo T et al. Immediate effect of Shakuyaku-kanzo-to on muscle cramp in hemodialysis patients. Nephron Clin Pract. 2006;104(1):c28-c32.

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